ADAS世代別 格付け表【メーカー横断】|同じ名前でも世代で別物
「アイサイト付き」「プロパイロット付き」だけでは中古車の実力は分かりません。トヨタ・日産・スバル・ホンダ・マツダ・スズキ・ダイハツ・テスラ・輸入車のADASを、世代×できること×中古で確認すべき点で横断比較しました。中古車選びの基準としてご活用ください。
「同じ名前でも世代で別物」がADAS中古車の大原則
中古車情報サイトで「アイサイト搭載」「プロパイロット付き」と書かれていても、それだけでは何ができる車なのかは分かりません。ADAS(先進運転支援システム)は同じブランド名のまま中身が世代ごとに大きく進化しており、たとえば同じ「アイサイト」でも、初期世代と最新世代では「渋滞で止まるたびに支援が切れる車」と「条件付きでハンズオフ走行まで支援する車」というレベルの違いがあります。
このページは、トヨタ・日産・スバル・ホンダ・マツダ・スズキ・ダイハツ・テスラ・輸入車のADASを世代×できること×中古で確認すべき点で横断比較する格付け表です。なお本記事で扱うのはあくまで「運転支援(ADAS)」であり、搭載車は自動運転車ではありません。どの世代でも運転の主体はドライバーです。
年式はすべて「目安」です。同じ年式でもグレードやオプションで搭載世代が異なる場合があるため、最終的には現車の型式・装備表・取扱説明書での確認が必要です。
トヨタ・日産・スバルの世代別格付け
国産で運転支援の世代差が特に大きい3社です。「全車速追従」(渋滞での停止・再発進まで支援するACC)と「LKA」(車線維持支援)の有無が中古選びの分かれ目になります。
| メーカー/名称 | 世代(年式は目安) | できること | 中古で確認すべき点 |
|---|---|---|---|
| トヨタ | Toyota Safety Sense C/P(2015年頃〜) | 衝突被害軽減ブレーキ+車線逸脱警報が中心。ACCはP系のみで、全車速追従は車種により非対応 | C系かP系か。ACCが「全車速追従」か「30km/h以上のみ」かを装備表で確認 |
| 第2世代 Toyota Safety Sense(2018年頃〜) | 多くの車種で全車速追従ACC+LTA(車線維持)に対応。夜間歩行者検知も拡充 | 同じ車種でも年次改良で機能が増えているため、何年式の仕様かを確認 | |
| 最新世代+Advanced Drive(2021年頃〜) | 交差点対応など支援範囲が拡大。Advanced Drive搭載車(MIRAI・レクサスLS等の一部)は高速道路の渋滞時などにハンズオフ支援 | Advanced Driveは搭載車種・グレードが限定的。地図更新・通信サービスの継続条件も要確認 | |
| 日産 | プロパイロット(2016年頃〜) | 高速道路 同一車線での全車速追従+車線維持支援。手はハンドルに添えるのが前提 | セレナ・エクストレイル等でもグレードによって非搭載。「プロパイロット」表記の有無を現車で確認 |
| プロパイロット2.0(2019年頃〜) | ナビ連動ルート走行支援+高速道路の同一車線で条件付きハンズオフに対応 | スカイライン・アリア等の搭載車は限定的。3D高精度地図データの更新状況とコネクテッド契約を要確認 | |
| スバル | アイサイトVer.2(2010年頃〜) | 全車速追従ACCにいち早く対応。ただし車線維持支援は限定的 | 年式が古く、カメラの経年劣化・修理部品の供給状況を確認 |
| アイサイトVer.3/ツーリングアシスト(2014年頃〜/2017年頃〜) | カラー化で認識力向上。ツーリングアシスト付きは全車速で車線中央維持を支援 | 「Ver.3」と「ツーリングアシスト付きVer.3」は別物。ツーリングアシストの有無が実用性を大きく左右 | |
| アイサイトX(2020年頃〜) | 3D高精度地図と連携し、渋滞時ハンズオフ・料金所前速度制御・カーブ前速度制御などに対応 | レヴォーグ等でも「X」は上位グレード限定。フロントガラス交換歴があればエーミング(カメラ校正)記録を要確認 |
スバルのアイサイト搭載中古車の選び方はアイサイト中古ガイド、日産はプロパイロット中古ガイドでさらに詳しく解説しています。
ホンダ・マツダ・スズキ・ダイハツの世代別格付け
ホンダは「Honda SENSING」の名称が長く続いているぶん、世代差が見落とされやすいメーカーです。軽自動車勢(スズキ・ダイハツ)は名称の付き方が独特で、装備表の読み方に注意が必要です。
| メーカー/名称 | 世代(年式は目安) | できること | 中古で確認すべき点 |
|---|---|---|---|
| ホンダ | Honda SENSING 初期(2015年頃〜) | 衝突軽減ブレーキ+ACC+LKAS。初期はACCが渋滞停止までの追従に非対応の車種あり | 「渋滞追従機能付きACC」かどうかを装備表で確認。N-BOX等の軽でも搭載時期で差がある |
| Honda SENSING 360(2022年頃〜) | 前方カメラに加えミリ波レーダーで360度をセンシング。交差点出合い頭の支援などに拡大 | 搭載は一部車種・グレードのみ。「SENSING」と「SENSING 360」の表記を区別して確認 | |
| Honda SENSING 360+(2024年頃〜) | 高速道路での条件付きハンズオフ機能などさらに高度化。なおレジェンド(2021年・リース限定)には別系統のHonda SENSING Elite(レベル3)が存在 | 360+搭載車はまだ少なく中古流通は希少。レジェンドのレベル3は特殊事例として別記事参照 | |
| マツダ | i-ACTIVSENSE(2015年頃〜段階的に拡充) | MRCC(レーダークルーズ)+車線維持支援。近年の車種は全車速追従+CTS(渋滞時支援)に対応 | 「MRCC」が全車速追従か、「CTS」付きかを車種・年式ごとに確認 |
| スズキ | スズキ セーフティ サポート(2017年頃〜) | デュアルカメラ/デュアルセンサーブレーキサポート+ACC。軽はACC自体が非搭載のグレードも多い | 「サポカー」表記だけで判断しない。ACC・車線維持の有無は車種×グレードで大きく異なる |
| ダイハツ | スマートアシスト(世代I〜III以降、2012年頃〜段階的に進化) | 初期は低速域の衝突回避支援が中心。近年の世代は全車速追従ACC+LKC(車線維持)対応車もあり | 「スマアシ」のローマ数字世代と、ACC(スマートクルーズパック等)の有無を分けて確認 |
ホンダのレジェンドに搭載されたレベル3(トラフィックジャムパイロット)についてはHonda SENSINGとレジェンドの記事で詳しく扱っています。
テスラ・輸入車の世代別格付け
テスラはソフトウェア更新(OTA)で機能が変わるため、「年式=機能」が成立しにくい特殊なメーカーです。ハードウェア世代(HW)とソフトウェアの購入状況の両方を見る必要があります。
| メーカー/名称 | 世代(年式は目安) | できること | 中古で確認すべき点 |
|---|---|---|---|
| テスラ | AP1(〜2016年頃) | オートステアリング+ACC。旧世代のため新機能の追加対象外 | 今後の機能拡張は見込めない前提で価格評価する |
| HW2/2.5+オートパイロット・EAP(2016年頃〜) | 標準オートパイロット(ACC+車線維持)。EAP(拡張版)はオートレーンチェンジ・自動駐車・サモン等 | EAP/FSDが「この車両に」購入済みかを画面のソフトウェア欄で確認(前オーナーの購入は車両に紐付くのが基本だが要現車確認) | |
| HW3/HW4+FSD(2019年頃〜/2023年頃〜) | FSD(買い切りまたはサブスク)。日本国内で実際に使える機能は限定的で、ハンズオフは不可。あくまで運転支援 | HW3かHW4か(FSDの対応・性能に影響)。FSDが買い切り済みかサブスクだったかで中古価値が大きく変わる | |
| メルセデス・ベンツ | ディストロニック+アクティブステアリングアシスト(年式により進化) | 全車速追従+車線維持の完成度が高いレベル2支援。なおレベル3の「DRIVE PILOT」は日本仕様には搭載されていない(2026年時点・要最新確認) | 「ドライビングアシスタンスパッケージ」がオプションの車種が多く、装備の有無を車台番号ベースで確認 |
| BMW | ドライビング・アシスト・プロフェッショナル(2019年頃〜拡充) | 全車速追従+ステアリング支援。一部車種は高速道路の渋滞時(低速域)に限りハンズオフ機能に対応 | ハンズオフ対応は車種・年式・装備で異なる。オプションコードまたは現車動作で確認 |
| フォルクスワーゲン | Travel Assist(2019年頃〜) | 全車速追従+車線維持を組み合わせたレベル2支援 | ACCのみの車と Travel Assist 付きの車が混在。装備表で名称まで確認 |
テスラのソフトウェア資産(FSD・コネクティビティ)が中古でどう引き継がれるかはOTAとソフトサブスク継承の記事とFSD引き継ぎの記事で詳しく解説しています。
中古車で「世代」を確実に見分ける4つの方法
販売店の掲載情報は「衝突軽減ブレーキ付き」程度の粒度であることが多く、世代までは書かれていないのが普通です。次の4つの方法を組み合わせて確認します。
- 型式+年式+グレードでメーカー公式の装備表を引く:当時のカタログ・プレスリリースに世代と機能が明記されています。年式は「初度登録」でなく「モデル年式(年次改良)」で見るのがポイントです。
- 現車のスイッチ・メーター表示で確認する:ACCの設定可能速度域(30km/h以上のみか、0km/hまでか)、車線維持のアイコン有無は現車で確かめられます。試乗できる場合は渋滞追従の挙動が最大の判断材料です。
- 取扱説明書・メンテナンスノートを見る:搭載システムの正式名称と世代が記載されています。車内に保管されていない車は他の整備記録の欠落も疑います。
- フロントガラス・バンパーの交換歴とエーミング記録を聞く:世代が新しいほどカメラ・センサーの校正(エーミング)が機能の前提になります。交換歴があるのに校正記録がない車は、機能が正常に働かない可能性があります(詳細は事故歴×ADASの記事へ)。
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「この年式のこのグレード、結局どこまで支援してくれるのか」「世代と価格が見合っているか」など、ADAS搭載中古車の見極めはSmartmartが無料でご相談を承ります。気になる車両の情報を添えてお問い合わせフォームからお送りください。